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認定された等級に不満がある場合には、ルーセント法律事務所にご相談ください

交通事故で後遺障害の等級認定を受けたものの、「適正な認定がされていないのではないか」と疑問を感じることがあります。後遺障害等級は、被害者が受け取る賠償金額に大きく影響するため、不適切な認定をそのまま受け入れるのは望ましくありません。異議申立てを行うことで、認定結果が変更される可能性があります。
交通事故における異議申立てとは
異議申立てとは、自賠責保険の後遺障害等級認定に不服がある場合に、再審査を求める手続きのことをいいます。後遺障害等級は、治療の終了後に医師が作成する「後遺障害診断書」や各種検査結果をもとに審査されますが、提出書類に不備があったり、適切な検査が行われていなかったりする場合、本来受けるべき等級よりも低く認定されることがあります。
異議申立ては「事前認定」および
「被害者請求」
のいずれの方法で請求を
行った場合でも可能です。
異議申立ての3つの方法
自賠責保険への異議申立て
異議申立ての最も一般的な方法は、自賠責保険に対して異議申立書を提出することです。異議申立てに回数制限はありませんが、初回の異議申立てが最も重要なため、適切な資料をしっかりと揃えた上で申請することが必要です。
事前認定の場合 | 被害者請求の場合 | |
---|---|---|
申請先 | 加害者側の任意保険会社 | 加害者側の自賠責保険会社 |
※表は左右にスクロールして確認することができます。
紛争処理機構への申請
「紛争処理機構」は、後遺障害等級認定に関する裁判外紛争処理機関(ADR)です。自賠責保険の異議申立てと異なり、公正中立な第三者機関が審査を行います。紛争処理機構への申請は、最終的な救済手段と考えられるため、自賠責保険の異議申立てを行った後に検討することをおすすめします。
申請の特徴
- 申請は 1回のみ可能
- 審査には6か月以上かかる場合がある
- 結果次第では自賠責保険の判断が覆ることがある
訴訟(裁判)を提起する
自賠責保険の異議申立てや紛争処理機構で納得のいく結果が得られなかった場合、裁判で解決を目指すことも可能です。裁判は時間と費用がかかるため、専門家と相談の上で慎重に進める必要があります。
訴訟のポイント
- 解決までに 1年以上かかることがある
- 訴額に応じた裁判費用が発生する
- 場合によっては後遺障害等級の認定に縛られない判断が下されることがある
このようなときには、異議申立てを検討します
後遺障害診断書の内容に不備がある
後遺障害の等級審査は、医師が作成する後遺障害診断書の内容に大きく左右されます。しかし、全ての医師が等級審査の基準を熟知しているわけではなく、重要な情報が漏れていることもあります。
例
- 症状の具体的な影響(仕事や日常生活への支障など)が記載されていない
- 検査結果が不足しており、障害の証明が不十分
このような場合は、医師に診断書の修正や追加の意見書を依頼した上で、異議申立てを行うことが重要です。
必要な検査が不足している
後遺障害の審査では、画像検査(レントゲン・CT・MRI など)の結果が証拠として求められます。適切な検査が行われていなかった場合、異議申立てによって新たな検査結果を提出することで認定が変更される可能性があります。
一例
- 骨折の場合には、レントゲンやCT で骨の状態が確認できているか
- 高次脳機能障害の場合には、MRI で脳の損傷が証明されているか
異議申立ての際には、医師と相談の上、追加の検査を行い、証拠を補強することが大切です。
異議申立ての手続きの流れ
flow 01
必要な書類を集める
- 新たな診断書や意見書
- 追加の画像検査結果
など
flow 02
異議申立書の作成
- 事故日、異議申立ての理由などを記載
- 書式に決まりはないが、論理的に整理された内容が必要
flow 03
自賠責保険へ提出(または紛争処理機構へ申請)
自賠責保険
- 提出後、3~4か月程度で結果が通知される
紛争処理機構
- 6か月程度かかる場合もある
異議申立てを成功させるためのポイント
診断書の内容や検査結果をしっかり確認する
医師が作成した診断書の記載内容が適切かをチェックし、必要であれば追加の意見書を依頼することが重要です。
提出できる新しい証拠があるかを確認する
異議申立てでは、新たな証拠がなければ結果を覆すことが難しくなります。画像検査や意見書など、新しい証拠を準備した上で申請するようにしましょう。
時効に注意する
異議申立てには時効があり、症状固定日の翌日から 3年または5年が時効期間となります。期限を過ぎると申請ができなくなるため、早めの対応が必要です。
弁護士に相談する
異議申立ては専門的な知識が求められるため、弁護士に相談することで適切な対応が可能になります。
異議申立てで適正な等級認定を目指す

後遺障害等級の認定に不満がある場合、異議申立てを行うことで等級が変更される可能性があります。適切な証拠を揃え、医師や弁護士と連携しながら進めることが成功のカギとなります。ルーセント法律事務所では、交通事故に関する豊富な経験をもとに、異議申立てのサポートを行っております。適正な等級認定を受けるためにも、お気軽にご相談ください。