この記事の監修者
磯田 直也
兵庫県弁護士会所属
大阪大学大学院高等司法研究科修了後、大手法律事務所で支店長などを務めた経験を持ち、個人の離婚・相続・交通事故・刑事事件から企業法務まで幅広い分野に対応しています。初回相談無料やオンライン面談にも対応し、依頼者に寄り添った丁寧な対応を心掛けています。


内縁関係(事実婚)の解消を考える際、法的な手続きや権利について悩まれる方は少なくありません。内縁関係は法律婚とは異なるものの、一定の法的保護が認められています。しかし、その範囲や請求方法については専門的な知識が必要です。内縁関係解消に伴うさまざまな問題を適切に解決するためには、早めに専門家に相談することが重要です。
内縁関係とは、婚姻届を提出していないものの、実質的に夫婦同然の生活を送っている関係を指します。
法的に内縁関係として認められるための要件
一般的には3年程度の同居が目安とされていますが、同居期間だけでなく、婚姻の意思が客観的に認められるかどうかなど、総合的に判断されます。
内縁関係の解消には、法律婚のような離婚届の提出などの公式な手続きはありません。基本的には当事者間の合意によって解消されます。
両者の合意があれば、特別な手続きなく内縁関係を解消することができます。ただし、財産分与や養育費などについては別途取り決めておくことが重要です。
一方が内縁関係の解消を望まない場合でも、他方が一方的に関係を解消することは可能です。ただし、正当な理由なく一方的に解消した場合は、慰謝料を請求される可能性があります。
内縁関係の解消に伴う財産分与や養育費、慰謝料などについて話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所に「内縁関係調整調停」を申し立てることができます。調停では調停委員を介して話し合いを行い、合意形成を目指します。
内縁関係は法律婚と完全に同等ではないものの、「結婚に準ずる権利や義務を有する」とされています。そのため、解消時には以下の権利が認められる場合があります。
内縁関係期間中に協力して築いた財産(共有財産)については、財産分与の対象となります。離婚時の財産分与の規定が類推適用されるとした裁判例もあります。
具体的には、共有名義の不動産や預貯金、共同生活のために購入した家具・家電などが対象となります。一方、相手から贈られた物や個人的に使用していた物は、原則として財産分与の対象外です。
内縁関係にある夫婦の間に生まれた子どもについて、父親が認知している場合は、法律婚の場合と同様に養育費を請求することができます。
認知されていない場合は、まず家庭裁判所に認知請求を行い、父子関係を法的に確定した上で養育費請求を行う必要があります。
以下のような場合、内縁関係の解消に伴う慰謝料請求が認められる可能性があります
内縁関係にある夫婦にも貞操義務があるため、パートナー以外の者と肉体関係を持った場合は不貞行為として慰謝料請求の対象となります。
正当な理由なく内縁関係を一方的に解消された場合、精神的苦痛に対する慰謝料を請求できる場合があります。「正当な理由」とは、法律婚の離婚理由に準じるもの(不貞行為、悪意の遺棄など)とされています。
他の人と法律婚をしている状態で内縁関係にある場合(重婚的内縁)は、原則として法的保護を受けられません。ただし、法律婚が事実上破綻している場合などは、例外的に保護される可能性があります。
内縁関係を証明するためには、住民票(続柄欄に「夫(未届)」「妻(未届)」と記載)、健康保険証(被扶養者になっている)、賃貸借契約書など、客観的な証拠が重要です。内縁関係の存在が証明できなければ、権利の主張が難しくなる場合があります。
ルーセント法律事務所では、内縁関係の解消に関するさまざまなご相談を承っております。財産分与や養育費、慰謝料の請求方法など、どのようなことでもお気軽にご相談ください。
ご依頼をいただくことで、相手方との交渉や裁判手続を代理することが可能です。
法律や交渉のプロが間に入ることで依頼者様のご負担を軽減しつつ、より納得のいく結果に繋げさせていただくことができます。初回無料相談も実施しておりますので、そちらもぜひご利用ください。
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