弁護士コラム

「勾留(こうりゅう)決定」の連絡が来たらどうなる?
最長20日間の拘束リスクと、早期釈放のためにすべきこと

2026.02.19

はじめに:「逮捕」と「勾留」は違います

はじめに:「逮捕」と「勾留」は違います

ご家族が逮捕された後、数日経ってから警察や裁判所から「勾留が決まりました」という連絡が入ることがあります。

「逮捕されたのだから、拘束されているのは当たり前では?」と思われるかもしれません。しかし、刑事手続きにおいて「逮捕」と「勾留」は全く別のステップです。

「逮捕」は最大でも3日間の手続きですが、「勾留」決定が出たということは、「これから長期間、家に帰れません」という判断を受けたことを意味します。

この段階に至ると、会社や学校を長期間休まざるを得なくなり、解雇や退学といった社会的ダメージを受けるリスクが極限まで高まります。

この記事では、勾留の実態と期間、そして拘束を解くために弁護士ができることについて解説します。

勾留されると、どれくらいの期間出られないのか?

勾留とは、検察官が「捜査のために身柄拘束の継続が必要だ」と請求し、裁判官がそれを認めることで行われる、長期の身柄拘束です。

その期間は、法律で厳格に定められています。

  • 原則:10日間
  • 延長:最大10日間
  • 合計:最大20日間

 

逮捕されてからの数日間を含めると、約3週間(23日間ほど)もの間、警察署の留置場から一歩も出られなくなります。

長期の身柄拘束がもたらす悪影響

3週間近くも無断欠勤や欠席が続けば、一般的な社会人や学生であれば、今の地位を守ることは非常に困難になります。

会社員の場合

「体調不良」などの言い訳が通用しなくなり、無断欠勤による懲戒解雇のリスクが生じます。

学生の場合

授業への出席不足や、学校側に事情が知られることで退学処分の対象となる可能性があります。

つまり、勾留されるということは、刑罰が決まる前であっても、社会的な生活基盤を失う危機に直面するということなのです。

「勾留」を解くために弁護士ができること

一度決定してしまった勾留を覆し、あるいは延長を阻止して、早期に釈放させるためには、法律の専門家である弁護士の活動が不可欠です。

① 準抗告:裁判所の決定に異議を申し立てる

裁判官が下した「勾留決定」に対して、別の裁判官たちに「この決定は間違っている、取り消すべきだ」と不服を申し立てる手続きです。

弁護士は、「証拠隠滅の恐れがないこと」「逃亡の恐れがないこと」「家族による監督体制が整っていること」などを説得的に主張し、決定を取り消して釈放するよう求めます。

② 勾留理由開示請求:裁判官に理由を問いただす

裁判官に対し、「なぜ勾留する必要があるのか」を公開の法廷で説明するように求める手続きです。

ご家族も傍聴でき、弁護士が裁判官に対して意見を述べる機会にもなります。

どのような理由で勾留されたのかを明らかにすることで、裁判官の懸念を具体的にケアすることができ、①の準抗告において釈放が認められる可能性が高まります。

③ 被害者との「示談」を成立させる

早期の釈放には被害者との示談成立が最も効果的です。

被害者がいる事件の場合、勾留期間中に示談が成立し、「処罰を望まない(宥恕)」という書面をもらうことができれば、「これ以上拘束して捜査する必要はない」と判断され、直ちに釈放されるケースが多くあります。

④ 起訴前の釈放を目指す

最大20日間の勾留期間の最後に、検察官は「起訴(裁判にかける)」か「不起訴(刑事手続の終了・釈放)」かを決めます。

弁護士は、この期間中に示談交渉や検察官への意見書の提出を行い、不起訴処分を獲得して、前科をつけずに釈放させるための活動を行います。

ご家族からの依頼が、早期釈放への唯一の道

ご家族からの依頼が、早期釈放への唯一の道

逮捕・勾留されているご本人は、スマホも取り上げられ、外部と連絡を取る手段がありません。自ら弁護士を探して依頼することは不可能です。弁護士を動かせるのは、外にいるご家族だけです。

「そのうち帰ってくるだろう」と楽観視して10日、20日と経過してしまうと、その間に会社をクビになったり、起訴されて被告人となってしまったりと、取り返しのつかない事態になり得ます。

勾留決定の連絡があった場合、あるいは逮捕直後であっても、「速やかに」弁護士に依頼してください。早ければ早いほど、打てる手立ては多くなります。

ルーセント法律事務所は、宝塚市・西宮市をはじめ阪神地域において、刑事事件の早期解決・早期釈放に全力を注いでいます。「勾留」という言葉を聞いたら、すぐにご相談ください。あなたの大切なご家族の日常を取り戻すために、私たちが直ちに動き出します。

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