弁護士コラム

盗撮してしまった…自首すべき?
後悔しているあなたへ、弁護士が解説するメリット・デメリットと正しい一歩

2025.08.25

はじめに:盗撮後の後悔と「いつバレるか」という恐怖

はじめに:盗撮後の後悔と「いつバレるか」という恐怖

一時の出来心で、スマートフォンなどを使って盗撮行為をしてしまった

その直後から、罪悪感や後悔の念、そして「いつか警察に捕まるのではないか」「逮捕されたら家族や会社はどうなるのか」という、絶え間ない恐怖に苛まれている方もいらっしゃるかもしれません。

その恐怖から逃れたい一心で、「いっそ警察に出頭してしまおうか(自首しようか)」と考える一方で、「自首したら、逮捕されてしまうのではないか」と、どうすることもできずに一人で悩み、時間を過ごしてしまっているのではないでしょうか。

盗撮は、れっきとした犯罪です。そして、その後のあなたの人生を大きく左右する可能性があります。しかし、犯してしまった過ちと真摯に向き合い、正しいタイミングで、正しい方法で行動を起こせば、その影響を最小限に食い止めることは可能です。

この記事では、盗撮をしてしまい後悔しているあなたへ、「自首」という選択肢のメリットとデメリット、そして、行動を起こす前に必ず弁護士に相談すべき理由について、分かりやすく解説します。

あなたが問われる罪:「撮影罪」という新たな犯罪

まず、ご自身の行為がどのような犯罪にあたるか、正しく認識することが重要です。

2023713日に、「撮影罪(性的姿態撮影等処罰法)」という新しい法律が施行されました。これにより、これまでは各都道府県の迷惑防止条例などで取り締まられていた盗撮行為が、国全体の法律で明確に犯罪として規定されることになりました。

  • 法定刑(法律で定められた刑罰):3年以下の懲役または300万円以下の罰金

 

これは決して軽い罪ではなく、有罪になれば前科がつき、その後の人生に大きな影響を及ぼします。

「自首」とは?すべきかどうかの判断

自首とは、捜査機関(警察など)に、犯人として特定される前に、自ら罪を犯したことを申告し、その処分を求めることを言います。

警察が既にあなたを犯人だと特定し、捜査が及んだ後に警察署へ出向くのは「出頭」であり、「自首」とは区別されます。

盗撮事件は、被害者の通報、防犯カメラの映像、目撃者の証言、あるいはあなたが利用したSNSやウェブサイトの解析など、後日になってから犯人が特定される可能性が十分にある犯罪です。

「バレないだろう」と高を括って日々恐怖に怯え続けるよりも、自ら行動を起こすことには、以下のような大きなメリットがあります。

自首の3つの大きなメリット

1. 逮捕を回避できる可能性が高まる

  • 盗撮事件では、証拠隠滅や逃亡のおそれがあると判断されると、逮捕・勾留され、長期間身柄を拘束される可能性があります。
  • しかし、自ら出頭する「自首」は、「逃亡や証拠隠滅をする意思がない」ことの強い表明となります。特に、弁護士が同行して自首した場合、警察も逮捕の必要性が低いと判断し、逮捕されずに在宅事件として捜査が進められる可能性が格段に高まります。これにより、会社や学校など、社会生活への影響を最小限に抑えることができます。

2. 不起訴処分や刑の減軽につながりやすい

  • 自首は、真摯な反省と更生の意思を示す、非常に重要な有利な事情(情状)となります。
  • 法律上も、自首した者に対しては「その刑を減軽することができる」と定められています。
  • さらに、検察官が最終的な処分を決める際に、自首したことや、後述する被害者との示談が成立したことなどを考慮し、「今回は起訴を見送る」という不起訴処分とする可能性も高まります。不起訴になれば、裁判は開かれず、前科もつきません。

3. 「いつバレるか」という恐怖から解放される

  • いつ警察が来るかわからない、という精神的な重圧から解放され、ご自身の過ちと向き合い、人生を再スタートさせるための第一歩を踏み出すことができます。

自首のデメリット・注意点

一方で、デメリットや注意点もあります。

発覚しなかったかもしれない犯罪を、自ら知らせることになる

もし、誰にも気づかれず、証拠も全く残っていないようなケースであれば、自首することで捜査が開始されることになります。

準備不足の自首は逆効果

何の準備もなく一人で警察に行き、曖昧な供述をしたり、パニックになってしまったりすると、かえって捜査機関に不信感を与え、不利な状況を招くこともあります。最悪の場合はその場で逮捕されます。

盗撮事件は、前述の通り、後から発覚するリスクが十分にあります。

したがって、デメリットを恐れて何もしないよりも、専門家である弁護士と共に入念な準備をした上で、自首のメリットを最大限に活かすことが、賢明な選択と言えます。

自首する前に、必ず弁護士に相談すべき理由

「自首しよう」と決意したとしても、一人で警察署のドアを叩くのは避けるべきです。

自首をする前に、必ず弁護士にご相談ください。弁護士は、あなたの未来への不利益を最小限にするための、強力なパートナーとなります。

自首が最善の選択か、的確に判断できる

弁護士は、あなたから伺った具体的な状況(盗撮の日時、場所、態様、証拠の有無など)を法的に分析し、自首すべきか、あるいは別の対応をとるべきか、最善の戦略をアドバイスします。

警察に行く前の万全な準備ができる

取調べでどのようなことを聞かれるかを想定し、どのように話すべきか、事前に十分な打ち合わせと準備を行います。反省の気持ちを示すための反省文の作成などもサポートします。

弁護士が警察署に同行し、逮捕回避を強く働きかける

弁護士が自首に同行することで、あなたの反省の意思が真摯なものであることを捜査機関に効果的に伝え、身元も確かであることを示すことで、逮捕されない「在宅事件」での処理となるよう、強く働きかけます。

弁護士がいるかいないかで、この結果は大きく変わる可能性があります。

自首後、すぐに被害者との示談交渉に着手できる

盗撮事件では、被害者の方との示談の成否が、その後の処分を大きく左右します。

弁護士は、自首後速やかに、被害者との接触を進め、あなたの代理人として謝罪と被害弁償のための示談交渉を開始します。

当事務所にご依頼いただいた場合の自首の流れ

ご相談(秘密厳守)
まずはあなたのお話をじっくりと伺います。
方針決定と準備
自首の方針を固め、取調べのシミュレーションや反省文作成などの準備を行います。
警察署への同行
弁護士が警察署に連絡の上、あなたと一緒に警察署へ出頭します。
自首後の弁護活動
取調べへの継続的なアドバイス、被害者との示談交渉、検察官との交渉など、不起訴処分の獲得を目指して活動します。

過ちと向き合い、未来への影響を最小限にするために

過ちと向き合い、未来への影響を最小限にするために

盗撮という過ちを犯してしまった後悔と、発覚への恐怖。その気持ちは、一人で抱え込んでいるだけでは解決しません。未来への影響を最小限に食い止め、人生をやり直すためには、ご自身の罪と向き合い、専門家の助けを借りて、勇気をもって正しい一歩を踏み出すことが何よりも重要です。

ルーセント法律事務所は、宝塚市・西宮市をはじめ阪神地域において、盗撮を含む刑事事件のご相談に、真摯に対応しております。ご相談内容は、弁護士の守秘義務によって固く守られます。あなたの過ち、後悔、そして未来への不安、その全てを当事務所に打ち明けてください。

初回のご相談は無料です。私たちが、あなたにとって最善の解決への道筋を示し、その第一歩を共に歩みます。

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