弁護士コラム

【児童ポルノ禁止法】SNSでの購入も処罰対象に。
単純所持の刑罰と、逮捕・前科を回避するためにすべきこと

2025.07.23

はじめに:軽い気持ちの「購入」が、人生を狂わせる

はじめに:軽い気持ちの「購入」が、人生を狂わせる

SNSで案内されたから、つい

「一度だけならバレないだろう…」

「持っているだけなら大丈夫だと思った…」

 

インターネット、特に匿名性の高いSNSなどを通じて、児童ポルノが売買されるケースが後を絶ちません。軽い気持ちや一時の出来心で、このようなコンテンツを購入してしまう方が増えています。

 

しかし、たとえ「購入しただけ」「持っているだけ」であっても、その行為は「児童ポルノ禁止法」に違反する明確な犯罪です。そして、その代償は、あなたが考えている以上に重く、仕事や家庭、その後の人生全てに深刻な影響を及ぼす可能性があります。

 

この記事では、児童ポルノを購入・所持してしまった場合に問われる罪と刑罰、そして、万が一そのような状況に陥ってしまった場合に、最悪の事態を回避するために何をすべきかについて、弁護士が解説します。

問われる罪:児童ポルノ禁止法違反(単純所持罪)

児童ポルノをデータとして購入し、ご自身のスマートフォンやパソコン、外部記憶媒体などに保存する行為は、児童ポルノ禁止法における「所持罪」にあたります。

 

法定刑(法律で定められた刑罰): 1年以下の懲役または100万円以下の罰金

 

「懲役刑ではなく罰金で済むなら、軽い罪だ」と考える方もいるかもしれませんが、それは大きな間違いです。悪質なケースでは、初犯であっても懲役刑が選択される可能性は十分にあります。

また、たとえ罰金刑であっても、有罪判決であることに変わりはなく、あなたには「前科」がつきます。前科がつけば、特定の職業に就けなくなったり、海外渡航に制限が出たりと、将来にわたって様々な社会的・法的な不利益を被ることになります。

 

児童ポルノの「所持」は、その存在自体が被害児童の尊厳を永続的に傷つけ続けるものであり、決して「軽い罪」ではありません。

 

なぜバレるのか?捜査の手法

「匿名アカウントでやり取りしたから大丈夫」という考えは通用しません。児童ポルノ事犯は、主に以下のような経緯で発覚します。

  • 販売者の検挙:
    警察が児童ポルノの販売者を検挙し、その販売履歴や顧客リスト、SNSのやり取りなどを押収します。そこから購入者が一斉に割り出され、捜査対象となります。これが最も多い発覚パターンです。
  • サイバーパトロール:
    警察は、インターネット上を常にパトロールし、不審な書き込みややり取りを監視しています。
  • おとり捜査:
    捜査員が購入者を装って、販売者に接触・検挙する過程で、他の購入者が発覚することがあります。

 

一度購入してしまうと、数ヶ月後、あるいは1年以上経ってから、突然警察が自宅にやってくるというケースは決して珍しくないのです。

購入してしまったら…
今すぐやるべきこと、やってはいけないこと

もし、あなたが既に児童ポルノを購入してしまった場合、強い不安と後悔に苛まれていることでしょう。しかし、パニックになって誤った行動を取ると、事態はさらに悪化します。

【やってはいけないこと】

追加で購入したり、他人に提供したりする: 事態をさらに深刻化させてしまいます。絶対にやめてください。

【今すぐ、絶対にやるべきこと】

直ちに、刑事事件(特に児童ポルノ事犯)に詳しい弁護士に相談する

これ以外に、ご自身でできる有効な対策はほとんどありません。特に児童ポルノの単純所持は後日逮捕がほぼすべてです。捜査が及ぶ前に弁護士と一緒に対応を考えることが重要です。

「自首」すべきかどうか検討する

自ら警察に出頭する「自首」は、刑を軽くする上で有利な事情となり得ます。しかし、警察がまだあなたのことを把握していない場合に限られるなど、成立要件は厳格です。

弁護士は、あなたの状況を正確に分析し、自首が最善の選択か、そのタイミングや方法について、的確にアドバイスします。自首すると決めた場合には弁護士が警察署に同行することも可能です。

弁護士への依頼

警察から呼び出しや家宅捜索を受けている場合には、直ちに弁護士に対応を依頼してください。

取り調べにどのように臨むべきかのアドバイスや、不起訴処分獲得に向けた対応を速やかに開始する必要があります。

データの削除は有効・適切か?

データを削除しておけば刑事処分を受けないという言説を目にすることがあります。

これは一定程度は正しい側面もあるものの、端末や記録媒体から消去しただけでは警察のデジタル・フォレンジック(電子鑑識)技術によって復元され、消去前の所持の事実について単純所持罪に問われる事案が出てきています。

 

弁護士への相談の検討を

弁護士への相談の検討を

ルーセント法律事務所は、宝塚市・西宮市をはじめ阪神地域において、児童ポルノ禁止法違反のようなデリケートな問題を含む刑事事件の弁護活動に豊富な経験がございます。

ご相談内容は、弁護士の守秘義務によって固く守られます。

どうか一人で抱え込まず、勇気を出して、まずは当事務所にご相談ください。初回のご相談は無料です。あなたの未来を守るために、私たちがいます。

無料相談受付中

お問い合わせはこちら

050-3529-6256

受付時間:9:00~19:00

お問い合わせ

お気軽にお問い合わせください

公式LINEアカウント

友だち追加

ルーセント法律事務所 Lucent Law Office
交通事故問題に強い弁護士宝塚市のルーセント法律事務所
coconala 法律相談
弁護士ドットコム
刑事事件相談弁護士ほっとライン
ベンナビ 刑事事件

050-3529-6256

メールでお問い合わせ

公式LINEアカウント